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【新作メニュー】グラスフェッド フレッシュチーズの包み焼きピッツァ
2024年9月25日(水)SBSテレビ Liveしずおか「しずおか産」で紹介された包み焼きピッツァです。
SBSテレビ公式YouTube動画
朝霧高原の耕作放棄地と森を利用して、ジャージー牛を放牧しています。 濃厚飼料を与えず、牛達は日々歩いて運動するため、1頭から搾乳できるミルクの量は少なく乳脂肪分もジャージー牛としては多くはありませんが、牛の体には負担がなく、健康で免疫力が高く育ちます。 そんな健康なジャージー牛の生乳100%でつくるヨーグルトは、甘くてコクのある美味しいミルクを活かした、シンプルで優しい味になっています。 現在、周囲の方にも支えていただきながら、5頭の牛の飼養(給水、冬季の給餌、健康管理、2頭の搾乳、放牧地の管理など)、乳製品製造・販売をすべて1人で行っています。
【牧場主紹介】
名古屋生まれ、幼少期は高知県で過ごし、その後学生時代からは東京と神奈川に居住していました。 2019年までは酪農にも農業にも縁のない、普通の丸の内OLでした。
・何故酪農6次産業に転身? (6次産業とは、1次産業と2次産業、3次産業を1事業者が行う事です)
前職はシステム系のコンサルで、出張も多く忙しいけど楽しく、休日は山で遊ぶ事が多い生活をしていました。 山で遊ばせてもらっている内に、山を活かした仕事をしたい、という気持ちが強くなりました。また自分には子どもがいないのですが、若い人達に少しでも良い環境を残す責任があるのではないか、と考えるようになりました。 「山を活かした仕事」を模索している中で山地酪農(やまちらくのう)の存在を知り、持続可能な酪農ではないかと思いました。もっと知りたい!できる事ならやってみたい!と思いいくつかの牧場を見学したり更に調べたりしました。 また、山地酪農の発祥が所縁のある高知県である事、父親が昔仕事で、林間放牧にも関わった事がある事が分かり、縁も感じました。
そして「一度きりの人生、本当にやりたいならやってみよう!」と、仕事を辞めて飛び込んでみる事にしました。
※山地酪農は、山に牛を放牧しますが、牛舎で飼う運動しない牛(=日本のほとんどの酪農)に比べると乳量や乳脂肪分が少なくなる為、多くの酪農家のように農協などメジャーな流通で出荷すると不利になります。なので山地酪農は、独自で製造販売する事までを含める事が多いです。 最初は、牛は可愛いとは思ったけど大きいし、動物と接するのはそれほど慣れていなかったので、どうかなと、まだお試しの気持ちもありました。 まずは日本の一般的と思われる酪農を知らねばと思い、北海道の牛舎飼いの酪農家さんで短期アルバイトをしてみました。真摯に仕事をされていて牛舎もキレイでとても良い酪農家だったと思いますが、やはり私のやりたい牛飼いとは違っていました。牛のお世話には変わりないけど、まだ元気な牛達を歩き回れないようにして、介護しているように思えたのです。 次に、目指す牧場よりかなり大規模ですが山地酪農で有名な岩手県のなかほら牧場で、1年間研修をしました。若者達と一緒に色々教えてもらいながら働き、極寒も経験し体力的には大変でしたが、たくさんの経験ができて楽しく学べました。
そして目指す独立。 色々な人に気軽に牧場に遊びに来て欲しいというのもあり、関東圏から日帰りできる程度の距離で場所を探しました。 山梨県北杜市で、ちょっと交通の便は悪いけど土地的には理想的な候補地を紹介してもらい、借りられるか分からない状態でしたが、近くに移住しました。その牧場候補地は地権者が50人ほどいた為、時間をかけて交渉しようと思っていましたが、色々問題があり、半年ほどで諦めました。そこで友達伝いで話が出たのが朝霧高原でした。 肉牛を放牧で飼いたいけどお世話する人がいないので探しているという話があり、お世話する代わりに同じ場所でジャージー牛も飼って良いと。また、取り急ぎ借りられそうな土地は山ではないけれど、周りには山もあり、将来的に山も借りられるかも、と。 結局、肉牛の放牧は継続しなかったので、私のジャージー牛放牧だけになりましたが、土地は貸していただくことが叶い、2023年7月に憧れの薫る野牧場からジャージー牛を迎え、牧場オープンする事が出来ました。
・何故ヨーグルトか? 製品化には、牛乳、アイスクリーム、チーズ、バターなど選択肢がありました。
その中でヨーグルトにした理由です。
①自分が大好きで良く食べていた事。 乳製品全般好きなのですが、中でも毎日食べていた(もちろん現在も)のはヨーグルトで、機能や味も無限と思われる程あり、沼にハマりました。
②身体に良いもので自信を持って皆に勧められる事。 特に身近に腸のトラブルを抱える人が少なくなかったので、改善してくれたら…という思いが強いです。腸内環境の大切さも明らかになってきているので、健康増進の一助になってくれたらと思っています。
③製造にあたり出来るだけロス(行き場のない副産物)が出ない事。 チーズやバターはどうしても副産物が大量にできてしまいます。副産物もうまく使えれば良いのですが、現状では副産物のないヨーグルトがベストでした。
・今の課題 条件の制約などで新規就農補助金なども受けられず、想定外の円安もあり、会社員時代にコツコツ貯めたお金を自己投資している形で正直経営は苦しいです。課題もたくさんありますが、今のところ大きなトラブルもなく(中小トラブルは山ほどありますが)、牛達が元気なのと、お客様にヨーグルトを美味しいと言ってもらえるのが救いです。経営はたくさんの利益は求めてないのですが、持続できる事を目指して販売強化を頑張っています。
ふもとのジャージー牧場 柳 美子